市場の中での立ち位置を見極めて、戦略を立てる!コトラーの「競争地位別戦略」とは?

みなさま、こんにちは!
ネットショップの活性化を目指し、
ECサイト経営での黒字化を支援する
『ふくだ』です。
マーケティングなどを考えていく中で
“ 市場 ” という言葉はよく聞きますよね。
自社のいる市場、狙う市場の把握、
そしてその中での立ち位置の把握は非常に大切です。
なぜでしょうか?
今回の記事にて、その理由を確かめていきましょう!
テーマは、コトラーの「競争地位別戦略」です。
-目次-
1.コトラーの「競争地位別戦略」とは?
2.4つの競争地位
3.それぞれの戦い方
1.コトラーの「競争地位別戦略」とは?
競争地位別戦略とは、
「近代マーケティング」の父と呼ばれる
フィリップ・コトラー氏が
1980年頃に提唱した競争戦略の理論です。
▽▼コトラー氏について詳しくはこちら!▼▽

業界や市場における立場を
以下の4つのポジションに分類し
各ポジションに応じた戦略目標を提示しています。
・マーケット・リーダー
・マーケット・チャレンジャー
・マーケット・フォロワー
・マーケット・ニッチャー
ターゲット業界・市場において
位置づくポジションによって
戦い方・目標がそれぞれ異なります。
自社のポジションを正しく理解し、
それぞれにあった戦略をとることで、
企業の成長・市場での地位の確立を目指します。
2.4つの競争地位
まず、4つのポジション、
すなわち4つの競争地位の分類についてご紹介します!
リーダー、チャレンジャー、
フォロワー、ニッチャーの4つは、
経営資源の相対的な「質」と「量」によって
大きく分けることができます。
◆マーケット・リーダー
マーケット・リーダーは、
ターゲット市場・業界で最大のシェアを持ち、
その市場・業界を牽引する立場にあるトップ企業です。
競合他社と比べ、経営資源の量が多く、
技術力といった「質」も高い企業です。
◆マーケット・チャレンジャー
マーケット・チャレンジャーは、
二番手以降の企業であり、リーダー企業を追い、
トップシェアの奪取を狙う企業です。
リーダー企業はトップのため、基本的には1社ですが、
チャレンジャー企業は複数存在することもあります。
経営資源の量は、競合他社に比べ多いものの、
質にはばらつきがあります。
◆マーケット・フォロワー
マーケット・フォロワーは、
リーダーやチャレンジャーほど
経営資源の量にも恵まれず、
次に紹介するニッチャーほど
経営資源の質(技術力)をもたない企業です。
◆マーケット・ニッチャー
マーケット・ニッチャーは
リーダー企業がカバーできない、また興味を示さないような
ニッチ市場(すきま市場)において
リーダーになる企業です。
経営資源の量は少ないですが、
他にはない技術や価値を提供できる技術力を生かして
経営資源の質によって独自の地位を獲得します。
3.それぞれの戦い方
4つの競争地位(ポジション)が
簡単にわかったところで、
最後に、実際にこの考え方を生かす上で重要な
それぞれの戦い方、戦略目標についてご紹介しておきます!
自分の企業がどのポジションであるかが掴めた方は、
さらにそのポジションにあった戦略を行えているか、
また、今後どんな戦略が良いのか確認してみましょう!
◇マーケット・リーダーの戦い方
マーケット・リーダーは、
その市場でのトップシェアを誇る企業。
しかし、トップを走ることは
常に狙われているということ。
そのため、「守りの戦略」をとります。
競合と同じ種類の製品を扱う同質化戦略、
幅広い種類と価格をそろえるフルライン戦略などの
「全方位戦略」によって、
シェアの維持、拡大を図りつつ、
かつ市場そのものを拡大することが目標となります。
市場そのものを拡大する理由は、
大きなシェアを誇るリーダー企業も売上が増大するからです。
つまり、より一層普及するように動くことで
さらにシェアの確立、売上の増大を図るのですね。
◇マーケット・チャレンジャーの戦い方
マーケット・チャレンジャーは、
トップシェアの奪取のため「攻めの戦略」をとります。
リーダー企業とは異なる製品を提供する
「差別化戦略」などにより、
シェアの拡大を目指すことが目標になります。
リーダー企業との差が大きい場合には、
攻めの対象をリーダー企業ではなく、
まず自社より小さな企業に設定し、
シェアを確実に拡大していく方法をとることも……
◇マーケット・フォロワーの戦い方
マーケット・フォロワーは、
リーダーなどの上位企業の商品などの類似、同等品を
安く提供する「模倣追随戦略」によって
シェア獲得を目指します。
真似することによって、
研究開発費や失敗のコストを抑え、
リスクが少ないところから
確実に売上・シェアを伸ばしていけます。
真似する方法にはいくつかありますが
例えば上位企業の商品を参考にし、改良をすることで、
チャレンジャーへ成長する企業もあります。
◇マーケット・ニッチャーの戦い方
マーケット・ニッチャーは
専門的な強み、技術力を生かし、
特定の狭い領域に絞って戦う
「集中化戦略」が大切です。
経営資源の量は限られるため、
質を狭い領域で鋭く尖らせることによって
確実なシェアを獲得、収益の向上を図り、
細分化・小規模市場のリーダーになることを目標とします。
大手の参入によって市場がなくなったり、
参入障壁が低いことから、
より優れたニッチャー企業とシェア争いが起こる可能性もあります。
そのため、ニッチ市場を複数もつ、
「複数ニッチ戦略」をとることで
生き残る確率を高めることも大切になります。
いかがでしたか?
4つのポジションに分けて考えるだけで、
とるべき戦略が異なってきますよね。
ぜひ自分の企業の立ち位置を改めて考え、
その地位にあった戦略で、
成長スピードアップを目指してみてはいかがでしょうか。
また、一緒に考えるとより参考になる戦略も
過去に紹介していますので、ぜひ一緒にご一読くださいませ!


最後までお読みいただきありがとうございました。